ツイキャス配信日時:平成26年3月23日(日曜日)
■午後20時45分頃 仮配信
■午後21時00分頃 本配信
なお配信時間は90分を予定しております。
(※ツイッターにて3月16日予定と告知しておりましたが、23日に変更となりましたのでご注意ください)
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[症例7:花粉症にステロイド点鼻薬は毎日使うべきですか?]
あなたは耳鼻咽喉科の処方箋を受ける保険薬局の薬剤師です。今年も花粉シーズンが近づいてきました。まだ飛散ピークではありませんが、薬局は混雑してきました。
花粉症で来局の40代の男性患者さん、今日の処方箋は以下の通りです。
■フェキソフェナジン60㎎ 2錠 分2 朝夕食後 28日分
■フルチカゾン点鼻液50μg 56噴霧 1日2回朝夕 2本
前回も同じ処方が出ていて今回は今シーズン2回目です。あなたが服薬確認をしていると、患者さんが
「この鼻のスプレー、まだ1本余っているんだけど、今回1本削除してもらえないかな」
とお話してきました。どうやら、症状がひどい時しか使っていないので、残薬が発生してしまっているようです。
「やっぱり、鼻スプレーは毎日使ったほうがいいのかね。まあ症状ひどい時だけでいいなら、そのほうがいいんだけど、先生は毎日使ってくれって言ったもんだから。これ使いにくいし、鼻スプレーってあんまり好きじゃないんだよね。でもこの飲み薬だけじゃダメな日もあるんだよ。これから花粉シーズンピークだからねえ。」
今回は処方した医師に確認をとり、点鼻薬を1本削除してもらいました。あなたは、ステロイド点鼻薬を症状悪化時のみに使用した場合と、毎日使用した場合した場合を比べて、その改善効果に差があるのか、少し調べてみました。
A randomized control trail of stepwise
treatment with fluticasone propionate nasal spray and fexofenadine hydrochloride
tablet for seasonal allergic rhinitis.
Allergol Int. 2012 Mar;61(1):155-62 PMID: 22189593
[花粉症治療におけるアウトカムとは]
今回の論文はランダム化比較試験です。ワークシートは以下のものを使用します。
研究そのものの妥当性を内的妥当性という事がありますが、その論文結果が世間一般にどの程度再現性があるのか、いわゆる外的妥当性についても重要です。
花粉症の治療効果をどういった指標で評価しているのか、今回の論文のアウトカムの妥当性はどうでしょうか。花粉症の症状改善と言うのは主観的なアウトカムですよね。今までジャーナルクラブで取り上げたランダム化比較試験論文では、脳卒中が起こるか起こらないか、心血管イベントが起こるか起こらないか、死亡が発生するか、しないか、という2値的なアウトカムでした。今回はどうでしょうか。花粉症が発生するか、しないかではなくて、花粉症症状がどうなるか、という2値では取り扱えないアウトカムとなっています。論文の結果が、シナリオの患者さんにどう活用できるのか、いろいろ考えると奥が深いですね。
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Pharmacists:JJCLIP)は臨床医学論文と薬剤師の日常業務をつなぐための架け橋として、日本病院薬剤師会精神科薬物療法専門薬剤師の@89089314先生、臨床における薬局と薬剤師の在り方を模索する薬局薬剤師 @pharmasahiro先生、そしてわたくし@syuichiao中心としたEBMワークショップをSNS上でシミュレートした情報共有コミュニティーです。
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