[お知らせ]


2012年5月9日水曜日

薬剤師にできること


“自分がやるべきことを模索する”より、
単純に“今何ができるか”ということのほうが大事であると思う。
薬剤師がやるべきことを追求するより
薬剤師ができることから確実に始めたい。

個人的にCOPDの薬物治療については
BMJ. 2011 Jun 14;342:d3215. doi: 10.1136/bmj.d3215.
という論文に出合って以来、その意味を探している。
チオトロピウムミスト吸入剤と死亡リスク」参照

喘息への使用ではあるものの、LABAの長期使用でも問題があり、
Am J Med. 2010 Apr;123(4):322-8.e2. Epub 2010 Feb 20
http://www.amjmed.com/article/S0002-9343(09)01110-3/fulltext
LABAの長期使用」参照
こうなると、もはやCOPDにおける
薬物治療を完全に喪失したような感覚だ。
2つの論文はアウトカムとして死亡を評価しており
絶対リスクが小さくとも臨床に反映させるべき
重大なアウトカムであることに間違えない。

最近思うのはCOPDの治療において薬剤師にできることは
薬物治療へのステージまで進めさせないこと。
禁煙等を含めた生活習慣改善指導の技量を身につけたい。
以下のような認定資格もある
(日本禁煙学会認定指導薬剤師http://nosmoke.xsrv.jp/nintei/
COPDに関する統計をみると
2010年のCOPDによる死亡順位は全体で9
性別にみると男性の方が高く7位 
http://www.gold-jac.jp/copd_facts_in_japan/
今後ますますCOPDにおける薬剤師の生活習慣改善指導は
重要になると考える。


ストレスケアも薬剤師の重要な役割だ。
http://syuichiao.blogspot.jp/2012/04/blog-post_08.html
でもふれたが、
ストレスにより血圧は上昇するし
喘息は悪化するし、血糖値でも上がるといわれている。
プライマリケアで大切なことの1つは病気に対応するだけではなく、
その患者さんの不安を解消するということ。
薬剤師には治療方針の決定や薬剤処方権はないが、
ストレスケアを含めた心の処方はできるはずだ。
しつこいようだが、
処方薬が増えた患者さんを目の前に
「食事や運動を気をつけてましたか?」ではなく
「何か悩んでいることはありますか?」
そんなもんないよと言われてもそこからまた
コミュニケーションが広がるのだから損な質問ではない。

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